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エッチな本を貸してくれ



見渡す限りコロナです。

ここ半年は母の判断で実家をロックダウン(LOCK DOWN)とオープンアップ(OPEN UP)を繰り返している。

母はテレビとラジオ、バイト先(2つかけもち)での情報と妹(私の叔母)との意見交換でロックダウンorオープンアップを判断しているものとみえる。たいへんよろしい。


自分は母とラインでやりとりしており、オープナップしたら実家に帰って洋間のスタジオで録音をしている。そのたまに実家に帰る時の話。


父は前回述べた通り本人のポテンシャルと今のシチュエーションが合致し、ステイホームを楽しんでいる。

母は元々活動的であり、世情ゆえジムを辞め、外出が減り、ステイホーム時は数独をしている。新聞や雑誌の端にある数独だけでなく、数独の問題集を買い、数独をしている。たいへんよろしい。


とはいえ、どちらも「大きな暇」に囲まれている事実に変わりはなく、父の庭いじりや母の数独はそれを一時的に遠ざけるものにすぎない。たいへんかなしい。


自分がオプナッのタイミングで帰ると、両親から本を貸して欲しいという話がくる。それぞれ別のタイミングで。有富家洋間(洋間スタジオ)では自分所有の本とか漫画があり、その存在を目視している両親は何かセレクトして貸せとリクエストする。


母からのリクエストは「難しくないやつで、ハッピーエンドな本。」


父からのリクエストは「エッチな描写があるならなんでもいい。」


自分はどちらのリクエストにも応えたつもりであるが、その反応はいかに。

たいへんまちどおしい。


イラスト:阿部隆太

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